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August 13, 2008

北京

二泊三日北京の旅より帰国。街はエネルギッシュの一言につきる。以前上海には長期滞在したことがあったが、北京はいずれも短期の二回目の訪問。しかし完全に様変わりしていた。「One World One Dream」のスローガンが街中に貼られている。開会式は日本で観た。チャン・イー・モーの演出が美的に素晴らしいことはおそらく誰の眼にも明らかなものだが、素晴らし過ぎるものは人に恐怖心も感じさせる。ましてその構成のほとんどがマスゲームさながらの(もちろん北朝鮮のそれとは異質だが)極めて統制の行き届いた人海戦術による表現ともなれば、やはりその表現の向こう側に「共産」「社会主義」の文字が見え隠れする。このギネスものの式典を観ながら美しいながらも心地悪さを感じたのは、おそらく世界の現状は過去のやり方による「統制」を必要としているのではなく、未完成ながらも価値を共有する「共生」にあるからだと思う。中国の言う「One World」とはなんなのか?オリンピック式典はまさにそれを具現化するためのもので、これを観るからに「中国の主導する、中国のやり方による、One World」というような意識を感じ、それを現実のものとすることが「One Dream」というようにも思われた。いわば「パック・チャイニーズの実現」だろう。建前やメンツを重んじる中国人にとって、まさに「開会式はメンツ」そのものであり、現地の者に聞く所によれば、この日のセキュリティーは高レベルの厳戒態勢にあり、必要なものも受け入れられないような状況にあったという。一夜明けて自分は北京を訪問したが、セキュリティーに流れる空気は緩かった。スポーツの祭典であるオリンピックの主役はスポーツである。開会式ではない。しかし政治都市の北京ではスポーツ選手と言えども庶民であり、政治家や高官が行き交う車の前には足止めも辞さない。逆に言えば、あらゆる利権も虎の威を借るが如く政治家に癒着すれば保証される世界でもある。ここまで書きながらも北京に対して悪い感情を覚えたのかと言えば、まったく逆である。日本の報道の異常な過敏さは、さながら市内で爆弾テロが頻出するかのようだが、街は至って平穏、しかも中国人特有の生命力につけくわえて、オリンピック開催という誇りや明るさが醸し出す、肯定的な空気に満ちていた。機会があるならばどしどし訪れてみるべきだと思う。 p/5.jpg鳥の巣 p/4.jpg 横断幕 p/2.jpg ビルと水泳 p/3.jpg 万里の長城へ p/1.jpg ここも警備

投稿者 isao tsuge : August 13, 2008 12:26 PM