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December 06, 2005

ソウル

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10月に10日間ほどソウルへ行った。以前映画祭で釜山を訪ねたことはあったが首都は初めてだった。野田秀樹さんの舞台を韓国人スタッフ/キャストで上演するところへ日本人スタッフは僕一人が参加した。中国の抗日運動やそれに呼応した韓国の動きが記憶に新しかったので、正直韓国に対して良い感情は抱いていなかった。しかも日本では韓流ブームなど起っていても、韓国人は日本に好感を抱いていないのでは何かアンフェアではないかな、などとも思っていた。また必要以上な熱い感情表現もちょっと引いてしまうものがあった。ともあれそのような一般的な日本人の感情を胸に秘めつつ渡航したのだ。が、結果的にはソウルは素晴らしい町だった。日本人がいつかなくしてしまった不器用な実直さや、我慢強さ。頼まれたことに対してプラスアルファを必ずつけて返す優しさやおおらかさ。強さの意味を筋肉の強さと同義語にする韓国男子の素朴さ、新しいファッションを取り込んでもまじめさが邪魔するいい意味でのこなれの悪い不器用さ、こちらが伝えようとすることに一生懸命聞こうとする誠実さ、最後の部分に残る強い貞操観念などなど、、、言い始めたらきりがないほど人間的な魅力に満ちた町だった。また食の充実は目を見張る。韓国では人間と家畜の食物連鎖がシステムになっており、食べ物を残すことは日本人のようにタブー視されない。残ったものは回収され集められ家畜に与えるように仕組みが出来ている。肉/魚/野菜の質が高い上、レシピの多様さはフランス料理の数を凌駕するそうだ。数だけではなく質が高い。味はむしろ辛くはない。辛いものも多いがその言葉とは違う。発酵食品が多用されるために味の正体を一言に特定し難い深みを持っているのだ。ともあれこの10日間にご招待いただいた様々なレベルの店のどこも味覚を裏切らなかった。もっとも今回のプロデューサーのパクさんはグルメな方で「100倍おいしい店」というのが口癖なのですが。ともあれ帰国してからソウル病が回復せず、週に二回は韓国料理屋さん通いをしている次第です。

投稿者 isao tsuge : December 6, 2005 01:05 PM