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December 02, 2005

Matthew~Noda~Gerhard~Yagi~Sugimoto~Noguchi

僕の今年の最大の事件はマシュー・バーニーのDR9へ参加したことと言える。自分が20年余追い求めてきた美学のひとつの昇華をこのフィルムに蒸着させることができたからだ。表現上の体験もさることながら、マシュー本人から受けた思想面での影響、人格への尊敬は、今後の人生に大きく左右することは間違いない。「人生への衝撃」ということなどそうあることではないので、それだけでも2005年は素晴らしい年だった。しかしそれは同時に新しい概念を尊敬するがあまり縛られるということも意味しており、ここ数ヶ月の自分はそれをどのように消化しようかとあぐねていた。そんな折に出会った5つのアート的な出来事、1つは野田秀樹さんの韓国における「赤鬼」上演への参加体験、2つ目はその際偶然サムソン美術館で開催されたマシュー・バーニー展レセプションへ出席し、さらに偶然にそこの常設のゲルハルト・リヒターを観たこと、3つ目は東京都庭園美術館で八木一夫展を観たこと、4つ目は森美術館の杉本博司展の内覧会と根津美術館の三夕茶会へ出席したこと、そして5つ目は東京都現代美術館のイサムノグチ展を観たことだろう。これらそれぞれはそれぞれにユニークな立場を持ち関連性はない。しかし唯一言えることは「自分を信じる」という、簡単そうでいて強靭さを試される態度を貫いていることだ。このことを身近に強く実感できただけでも今年は価値があるかもしれない。

投稿者 isao tsuge : December 2, 2005 09:55 AM